多国籍社員座談会

TALK SESSION

多国籍社員座談会

エイブリックでは、多様性を重んじ、国籍を問わず社員が活躍できる環境があります。
今回は4名の方々にエイブリックへの入社の経緯や入社後のエピソードを率直に語ってもらいました。

Q. エイブリックの選考エピソードと入社を決めた理由
魅力を感じたのは、社員の方々の優しさです(沈 標さん)

沈 標さん
2000年にエイブリックの前身の会社であるセイコーインスツルメンツに中途入社しました。外資系会社の内定も頂きましたが、最終的に入社を決めた理由は、せっかく日本にやって来たので日本の文化に馴染みたく、歴史のある日系の会社の方が良いと思ったからです。そしてさらに魅力を感じたのは、社員の方々の優しさです。就労ビザで来日して2年目で日本語力は十分ではなかったのですが、私の分かる様に言葉を選んで話して頂き、その優しさに感動しました。
大学在学時に、日本語を第二専攻として勉強していたので、日本語を活かして仕事をしたいと考えていました。そこで就職活動の時に、日本で仕事ができる会社を探し、とある派遣会社に入りました。それから数か月後にエイブリックに派遣されたことが、私とエイブリックの出会いです。エイブリックに決めたきっかけは、大手時計メーカーの半導体企業で、自分の専攻とマッチし、半導体産業は日本の伝統産業で高い技術を持っていることも知っていたからです。その後エイブリックの社員として勤務し、現在に至っています。
わたしの場合は、学校の研究室でエイブリックと共同研究に取り組んだことがありました。その時から回路設計に興味を持っており、エイブリックに入社しました。また、同じ研究室出身でエイブリックに入社した先輩がいらっしゃったので、安心感がありました。
わたしも信頼していた上司、先輩たちが先にエイブリックに転職していましたので、安心して入社することができました。また、ワークライフバランスを考慮すると、勤務地が家に近い立川という立地も魅力的に感じました。医療製品の開発を継続でき、プロフェッショナルなチームメンバーから色々な知識を学べることができ、エンジニアとして技術を磨くことができそうでしたので、迷わず入社しました。

Q. エイブリックの社風や文化について感じること
先輩たちは私が理解できるまで丁寧に説明してくださり、その姿は今でもはっきりと覚えています(陳 群さん)

陳 群さん
入社した頃は、日本語も半導体の知識も足りず、先輩たちとのコミュニケーションは大変でした。教育や打ち合わせの際に、先輩たちは私が理解できるまで丁寧に説明してくださり、その姿は今でもはっきりと覚えています。今はチームメンバーの一員としてその時の恩返しができるように頑張っています。昨年は社内講師として、語学や文化を学びたい社員に向けて「中国語講座」も開催しました。私は自分の技術と母国の文化を両方自由に発揮できる職場環境が好きです。
立川オフィスの医療製品部隊は、常に自分の意見を率直に言える環境だと感じています。海外の顧客・売上高の割合が大きいため、英語の資料の読み書きや、英語を使用した議論が欠かせません。以前から導入されていた在宅勤務が定着したことにより、時差のある顧客との電話会議も自宅から参加できるため、海外の顧客とも直接会話する機会が増えました。中国の顧客に対して中国語の対応もあります。エイブリックでは各社員の能力、希望に沿って仕事を任せてもらえる印象です。
わたしの職場でも国際標準規格のグループワークに参加し、海外ファウンドリのライブラリ開発や海外の顧客との仕様の打ち合わせなど、海外の方と接触する機会は多くありました。コミュニケーションには言葉はもちろん重要ですが、お互い理解し合い共創できる関係を作るには、お互いの文化を理解し合う事が必要不可欠だと実感しました。このような“文化の翻訳”ができる人材は職場に必要不可欠ですし、彼らの“翻訳”を通して周りの人々は多様性に対する理解が深められると思います。
入社間もない頃に測定業務のOJTがあったのですが、その際により効率化できる案を先輩に提案しました。すると先輩は、「いい提案だな、実現しよう」と言ってくれました。その後先輩に最後までフォローしていただき、私の提案を実現することができました。自分でも達成感を得られました。

Q. 入社後にぶつかった壁と、それを乗り越えるために実施したことについて
海外顧客サポート業務にシフトし、仕事のスタイルを変えることができました(李さん)

李さん
30代の女性が直面するであろう「家庭と仕事の両立」という悩みがありました。2017年4月の入社以降、4年の間に産前産後休暇、育児休職、復帰を経験し、その後も短時間勤務、勤務時間シフト、在宅勤務とほぼすべての子育て支援制度をフルに活用させていただき、とても感謝しています。周りの同僚や上司、関係する方々から沢山の支援を頂き、業務の分担や調整等で私を支えてくださいました。以前は製品開発業務の第一線で、製品開発のスケジュールに間に合うよう仕事に必死で、ストレスを感じることもありました。そのことを上司に相談した結果、自分の強みである語学力を活かして、海外顧客のサポート業務にシフトすることになりました。一人で担当する業務が多くなり、自分で時間の配分を決めて残業をしないように仕事のスタイルを変えることができました。
商品開発のフローでは初めての業務が多く、わからないことが多くあります。しかし、自分から積極的に周りの先輩を巻き込み、わからないことは先輩方に聞きながらスムーズに業務を進めることができました。また、色々な先輩方に意見とアドバイスをいただいたことで新たな気づきを得られました。
セイコーインスツル時代の昇格試験は難しかったです。作文やケーススタディー等の5科目があり、5年以内に全てに合格しないと主任に昇格できません。日本語は日本に来て初めて触れ、仕事をしながら日常用語を覚えてきましたが、試験に求められる国語力のレベルに全く及ばず、何回も落ちてしまいました。本を買ってきて勉強することはもちろんですが、勉強会に参加したり上司や先輩にも指導して頂いたり、また受験者同士の助け合いのお陰で徐々に日本語が上達し、受験歴5年目で合格することができました。幸い、エイブリックはその後人事制度を刷新して昇格試験という形式的なものはなくなり、社員の能力と業績で昇格が査定されるようになりました。
初めて製品開発会議に参加したとき、初期の段階から製品の仕様に関する打ち合わせが多くありました。私は皆さんが激しく議論していた内容の半分もついていくことができず、二回目の打ち合わせではさらについていくことができませんでした。私の日本語と回路知識の両方に問題があることは分かっていたので、先輩たちの許可をいただき録音や録画などの手段を取りました。打ち合わせで理解できなかった内容はその場ですぐ確認する事と、打ち合わせ後に録音や録画したもので振り返り、議論の内容を深く理解できるよう努めました。その甲斐もあり、打ち合わせの内容をだんだん把握できるようになり、回を重ねるごとに内容を楽に理解できるようになりました。

Q. 今後のキャリアプランについて
将来は自分が設計したICが世の中で広く使われるようになるのが夢です(孫さん)

孫さん
これからはどんどん新しいことにチャレンジしたいです。自分の弱みを改善して、他人の考え方の良い部分を吸収したいと思っています。また、回路設計に関わるスキルをレベルアップして、将来は自分が設計したICが世の中で広く使われるようになるのが夢でもあります。
デジタル回路設計の分野一筋でやってきました。これからより高い専門性に挑戦しながら、後輩を育成していきたいと思います。仕事に必要だけれどもまだ十分にわかっていないことが山ほどあります。また、後輩の創造力を伸ばし、未達のレベルにまで達して頂きたいと思います。
エンジニアとして引き続き技術を磨くのはもちろん重要ですが、さらに現在担当する海外顧客のサポートをしながら顧客のニーズを理解して、設計だけではなく、企画から設計、テスト、管理など一連の業務に携わっていきたいと思います。
私の周りには優秀な先輩たちが多いので、彼らの姿を見ながら、自分も一人前のデジタル回路設計者に成長したいと思います。今まで積み重ねた経験の中から自分なりの価値を見出しつつ、皆と一緒に協力して素晴らしい新製品をたくさん世に送りたいと思います。