エイブリック株式会社
帝人株式会社
帝人株式会社(本社:大阪市北区、社長:鈴木 純)は、自社展開しているRFID管理システム「レコピック」の技術をベースとして、2種類のICタグ情報を紐づけることで対象物の所在を管理するシステムを開発し、このたび、アナログ半導体専業メーカーであるエイブリック株式会社(本社:千葉市美浜区、社長:石合 信正)の高塚事業所(千葉県松戸市)で運用を開始しました。
1.背景・経緯
- 近年、製造業の生産現場では人手不足が深刻化し、業務効率化が喫緊の課題となっている中、エイブリックの高塚事業所においても、製品の保管状況を作業員がバーコードで管理するなど生産性向上に向けた課題があり、業務効率化につながる新たなIoTソリューションの導入を検討してきました。
- 一方、帝人は、管理対象物にICタグを貼付することで、入出庫やロケーション情報を正確に読み取り、効率的に管理することができるRFID管理システム「レコピック」を2012年より販売しており、これまで図書館や医療機関などにおいて、業務効率化やサービスの向上、経費削減などに貢献してきました。
- こうした中、エイブリックが「レコピック」のピンポイントかつ正確なICタグの読み取り技術や、既存の棚に簡便に後付けできる点などを高く評価したことから、両社で検討を開始し、約1年の試行錯誤を経て、このたびの新システム開発、および製造拠点である高塚事業所への導入に至りました。
2.新システムの概要
- 電波を制御して安定的にICタグを読み取るアンテナシートを活用することで、電波が反射しやすい金属製の棚でも、製品を置くだけで正確な位置状況を把握することが可能となり、製品探索時間の軽減やピッキングミスの防止につながることから、大幅な生産性向上が期待できます。
- ICタグを使用することで、バーコードの読み取り作業を行うことなく、製品と搬送用ボックスの組み合わせやその位置を把握できます。また、工程間で製品と搬送用ボックスの組み合わせや保管場所が変化しても、情報が自動更新され、常に最新の所在を管理することができます。
- 2種類のICタグ情報を紐づけることにより、1枚のアンテナシート内で管理対象物の所在を把握できるシステムは、帝人としても初めての事例となります。
- 新システムの導入後、既に製品ロットの探索に要する時間を50%近く削減できていますが、今後、製品が棚に置かれた時間や持ち出した時間のデータを解析することにより、さらなる業務改善が図れるものと期待されています。
3.今後の展開
- 今後、両社は導入施設の拡大も視野に入れ、当システムによる取得データの活用方法の検討や、導入効果を最大化するための検証を行っていきます。
- エイブリックは、今後も積極的に新しい技術を導入することで、コストとスピードの両立を考慮しながら、生産性向上および業務効率化を図り、顧客ニーズにより一層応えるべく取り組んでいきます。
- 帝人は、今後も人手不足や労務コスト上昇など、サプライチェーンに内在する様々な社会課題の解決に貢献することを目指し、IoTソリューションの拡充を図っていきます。
新システムのイメージ画像
以上
【 当件に関するお問合せ先 】
エイブリック株式会社 コーポレート コミュニケーション ユニット TEL:(043)211-1200
帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 TEL:(03)3506-4055