S-8204Aシリーズは、高精度電圧検出回路と遅延回路を内蔵し、単体では3セル直列あるいは4セル直列のリチウムイオン二次電池の状態を監視することが可能です。3セル直列あるいは4セル直列用の切り換えは、SEL端子により可能です。S-8204Aシリーズを使用してカスケード接続することにより6セル直列以上*1のリチウムイオン二次電池パックを保護することができます。
*1: 6セル直列以上の保護回路の接続例については、アプリケーションノートを参照してください。»
5セル直列のリチウムイオン二次電池パックを保護する場合は、販売窓口までお問い合わせください。
特長
- 各セルに対する高精度電圧検出機能
- 過充電検出電圧n (n=1〜4) : 3.8 V〜4.6 V (50 mVステップ) 精度±25 mV
- 過充電解除電圧n (n=1〜4) : 3.6 V〜4.6 V*1 精度±50 mV
- 過放電検出電圧n (n=1〜4) : 2.0 V〜3.0 V (100 mVステップ) 精度±80 mV
- 過放電解除電圧n (n=1〜4) : 2.0 V〜3.4 V*2 精度±100 mV
- 3段階の放電過電流検出機能
- 放電過電流検出電圧1 : 0.05 〜 0.30 V (50 mVステップ) 精度±15 mV
- 放電過電流検出電圧2 : 0.5 V (固定) 精度±100 mV
- 負荷短絡検出電圧 : 1.0 V (固定) 精度±300 mV
- 充電過電流検出機能
- 過電流検出電圧1 : −0.25 〜 −0.05 V (50 mVステップ) 精度±30 mV
- 過充電検出遅延時間、過放電検出遅延時間、放電過電流検出遅延時間 1、放電過電流検出遅延時間2は外付け容量により設定が可能
(負荷短絡検出遅延時間は内部固定) - SEL端子から3セル直列用 / 4セル直列用の切り換えが可能
- 充電制御用コントロール端子と放電制御用コントロール端子より充電 / 放電が独立に制御可能
- 高耐圧
- 絶対最大定格 24 V
- 広動作電圧範囲
- 2 V〜22 V
- 広動作温度範囲
- Ta = −40〜+85℃
- 低消費電流
- 動作時 : 33 µA max. (Ta = +25℃)
- パワーダウン時 : 0.1 µA max. (Ta = +25℃)
- 鉛フリー、Sn 100%、ハロゲンフリー
*1. 過充電ヒステリシス電圧n (n=1〜4) は0 Vまたは0.1 V〜0.4 Vの範囲内から50 mVステップで選択可能 (過充電ヒステリシス電圧=過充電検出電圧−過充電解除電圧)
*2. 過放電ヒステリシス電圧n (n=1〜4)は0 Vまたは0.2 〜0.7 Vの範囲内から100 mVステップで選択可能 (過放電ヒステリシス電圧=過放電解除電圧−過放電検出電圧)
用途
- リチウムイオン二次電池バッテリーパック